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āsrava (S)

 煩悩の異名。煩悩は漏れ出る心の汚れであるから、このように言う。
 辞書には、「米を炊いた時に吹きこぼれる泡」と例えられており、外境に向かって知覚することで起こる行為、とされている。具体的には、distress, affliction, painとなっている。
 原語「āsrava」は「流れる」を意味する動詞āsruに由来する名詞で、もれるもの・流れ出るもの、すなわち煩悩を意味する。煩悩は有情(生きもの)の六根(眼・耳・鼻・舌・身・意の6つの器官)から流れ出るから漏という。漏の代表的な分類としては欲漏・有漏・無明漏の3種がある。

 是の菩薩未だ尽くさざる故に、或る時は懈怠にして、此の七事の中に於いて暫く廃退すること有り。其の多く行ずるを以っての故に、説いて多と為す。初地の中に於いて已に是の法を得たり。後ちの諸地の中に転転して増益す。    〔十住毘婆沙論〕
 稽留有情、久住生死、或令流転於生死中、従有頂天、至無間獄。由彼相続、於六瘡門、泄過無窮、故名為漏。(『倶舎』20、T29-108a)