じざいてん
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
自在天
iizvara (skt.)
婆羅門教・ヒンドゥー教では、世界を創造し支配する最高神をイーシヴァラと名付けるが、これは多くの場合シヴァ神の別名となる。イーシヴァラは仏典にも登場し、また仏画や曼荼羅に描かれている。イーシヴァラまたはマヘーシヴァラ(mahezvara)はそれぞれ「自在天」「大自在天」と漢訳され、後者はまた「摩醯首羅天(まけいしゅらてん)」と音写される。
仏教においては自在天はシヴァと同じく三目八臂(ぴ)の白牛に乗る神とされ、外道神としての性格を色濃く留めているが、一方では諸尊の一つとして重要視され、ときに仏・菩薩の化身ともいうべき扱いを受けている。
菅原道真(すがわらのみちざね)(845-903)の御霊(ごりょう)に「天満大自在天神」の神号が追贈されたのは、御霊の絶大な神威を大自在天の神威に習合(しゅうごう)させたものである。