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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

(無住処涅槃)
 
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「[[ふじゅうねはん|不住涅槃]]」とも訳す。apratiSThita-nirvaaNa अप्रतिष्ठितनिर्वाण (skt.)
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「[[ふじゅうねはん|不住涅槃]]」とも訳す。apratiṣṭhita-nirvāṇa अप्रतिष्ठितनिर्वाण (skt.)
  
 
 完全な涅槃にも住せず、[[ぼんのう|煩悩]]のある迷いの世界にもとどまらない[[ねはん|涅槃]]をいう。<br>
 
 完全な涅槃にも住せず、[[ぼんのう|煩悩]]のある迷いの世界にもとどまらない[[ねはん|涅槃]]をいう。<br>
 
 完全な涅槃にとどまっていては悩みのある多くの人びと([[しゅじょう|衆生]])を救うことができないし、生死の悩みに束縛されていては自らもさとることができないから、生死を脱した涅槃にも生死界にもとどまらず衆生を救うという。[[ぼさつ|菩薩]]が[[だいひ|大悲]]をもって衆生界で活躍するという[[だいじょうぶっきょう|大乗仏教]]の[[ぼさつぎょう|菩薩行]]を背景として生れた語である。
 
 完全な涅槃にとどまっていては悩みのある多くの人びと([[しゅじょう|衆生]])を救うことができないし、生死の悩みに束縛されていては自らもさとることができないから、生死を脱した涅槃にも生死界にもとどまらず衆生を救うという。[[ぼさつ|菩薩]]が[[だいひ|大悲]]をもって衆生界で活躍するという[[だいじょうぶっきょう|大乗仏教]]の[[ぼさつぎょう|菩薩行]]を背景として生れた語である。

2020年12月28日 (月) 20:41時点における最新版

無住処涅槃

不住涅槃」とも訳す。apratiṣṭhita-nirvāṇa अप्रतिष्ठितनिर्वाण (skt.)

 完全な涅槃にも住せず、煩悩のある迷いの世界にもとどまらない涅槃をいう。
 完全な涅槃にとどまっていては悩みのある多くの人びと(衆生)を救うことができないし、生死の悩みに束縛されていては自らもさとることができないから、生死を脱した涅槃にも生死界にもとどまらず衆生を救うという。菩薩大悲をもって衆生界で活躍するという大乗仏教菩薩行を背景として生れた語である。