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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

 
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[[りゅうじゅ|龍樹]]の著作とされている[[だいじょうぶっきょう|大乗仏教]]の[[ろんしょ|論書]]のひとつ。[[409年]]に[[くまらじゅう|鳩摩羅什]]が漢訳したのであるが、[[さんすくりっと]]原典・[[チベット]]訳ともに存在していない。さらにインド仏教史にもその痕跡がない。龍樹の真撰が疑われている。<br>
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[[りゅうじゅ|龍樹]]の著作とされている[[だいじょうぶっきょう|大乗仏教]]の[[ろんしょ|論書]]のひとつ。[[409年]]に[[くまらじゅう|鳩摩羅什]]が漢訳したのであるが、[[サンスクリット]]原典・[[チベット]]訳ともに存在していない。さらにインド仏教史にもその痕跡がない。龍樹の真撰が疑われている。<br>
 
26の偈とその註釈文によってこうせいされており、そのうちの17偈は[[ちゅうろん|中論]]からとられている。
 
26の偈とその註釈文によってこうせいされており、そのうちの17偈は[[ちゅうろん|中論]]からとられている。
  
 
[[ちゅうろん|中論]]・[[ひゃくろん|百論]]と合わせて[[さんろん|三論]]と呼ばれ、中国[[さんろんしゅう|三論宗]]の所依の論書となった。註釈として、[[きちぞう|吉蔵]]の''十二門論疏''が著名であり、日本でも蔵海の''十二門論宗致義記''がある。
 
[[ちゅうろん|中論]]・[[ひゃくろん|百論]]と合わせて[[さんろん|三論]]と呼ばれ、中国[[さんろんしゅう|三論宗]]の所依の論書となった。註釈として、[[きちぞう|吉蔵]]の''十二門論疏''が著名であり、日本でも蔵海の''十二門論宗致義記''がある。

2005年3月27日 (日) 20:42時点における版

十二門論

龍樹の著作とされている大乗仏教論書のひとつ。409年鳩摩羅什が漢訳したのであるが、サンスクリット原典・チベット訳ともに存在していない。さらにインド仏教史にもその痕跡がない。龍樹の真撰が疑われている。
26の偈とその註釈文によってこうせいされており、そのうちの17偈は中論からとられている。

中論百論と合わせて三論と呼ばれ、中国三論宗の所依の論書となった。註釈として、吉蔵十二門論疏が著名であり、日本でも蔵海の十二門論宗致義記がある。