もんじゅぼさつ
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
文殊菩薩
もんじゅ・ぼさつ、(skt.) maJjuzrii 、文殊師利の略。旧称、文殊師利、満殊尸利。新称、曼殊室利。
新旧で六訳がある。無量寿経・涅槃経で「妙徳」。無行経で「妙首」。観察三昧経・大浄法門経では「普首」などと訳されている。
この菩薩は、普賢菩薩と一対で、常に釈迦如来の左に侍して智慧を司る。
文殊法王子
一切の菩薩は、本来、如来の法王子なのだが、独り文殊を法王子と呼ぶのは、菩薩方の上首であるからである。
文殊と智慧
小乗仏教では舎利弗を智慧第一とするが、大乗仏教では文殊菩薩を智慧第一とする。これによって「覚母」(かくも)と呼ぶことがある。
文殊と龍女
法華経提婆達多品にある伝説。
文殊菩薩が、竜宮に入って八歳の龍女に変化して、霊鷲山に詣でて釈迦の教化にあって大衆の前で成仏して見せた。
獅子と孔雀
金剛界の文殊は、金剛劔を三昧耶形として獅子もしくは孔雀を騎っている。
僧形の文殊
菩薩は在俗の姿をしているものであるが、釈迦が法を説いている時には、比丘の形で現れて声聞たちと同じ姿となって出てくる。これによって、中国・日本で文殊菩薩の像を安置するときは、多く僧形をしている。