『華厳経』の十種類の内の一つ。
十個の三千大千世界を砕いて微塵として、その微塵の数と同数の偈文からできあがっている『華厳経』のことである。
三千大千世界とは、千世界が三つ合わさったことをいう。下は地獄から、上は色究竟天までを一世界とする。人間の住む閻浮提はその中間にある。この一世界が縦に千あるのを小千世界という。この千世界が横に千あるのを中千世界という。この中千世界が千集まって大千世界となる。ここに「千」が三あるので、三千大千世界という。