「大」はサンスクリット語「mahaa-bhuuta」の訳。
四つの粗大な実在、の意で、「四大種」ともいい、物質を作り上げる地・水・火・風の4元素のこと。それぞれの本質と作用として、「地」には固さと保持、「水」には湿潤と収集、「火」には熱さと熟成、「風」には動きと生長が充(あ)てられる。説一切有部の教学では、いずれも十二処のうちの触処(そくしょ)に含まれる。人の身体もこの四大から成り、病気はそれらの調和が崩れたときに起るとみなされるので、病気の状態のことを四大不調という。