さんがつどう
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三月堂
「東大寺法華堂」の通称。756年(天平勝宝8)の『東大寺山堺四至図』では、本尊に不空羂索観音を安置した関係から「羂索堂」と呼ばれ、その成立は733年(天平5)といわれる。旧暦の3月16日に毎年法華会がいとなまれたので「三月堂」といわれた。
この三月堂は本堂および諸仏像(地蔵・不動を除く)は天平時代で、礼堂は鎌倉時代の正治1年(1199)に重源によってつけ加えられたものである。
構造・様式
本堂は東西柱間(桁行(けたゆき))5間、南北(梁行(はりゆき))が4間で寄棟造、和様(わよう)であるのに対して、礼堂は大仏様(だいぶつよう)で東西5間・南北2間で板敷・寄棟造で、本堂と礼堂の間には東西5間・南北2間のつくり合いの間を形成し、本堂のもとの棟をそのまま残存している。柱は天平時代のものはエンタシスの特徴を残し、廻り縁の勾(高)欄(こうらん)や手すりは天平期にはなかったものである。
安置仏
また本尊の不空羂索観音は、六観音のうちの人界を司る観音で、脱活乾漆に金箔を押し、唐様の梵天・帝釈天をしたがえ、西域様の四天王を四方に配するなど、まさにシルクロードの終着点にふさわしい文化を示している。