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いちねんたねんもんい

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

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一念多念文意

著者:親鸞
1巻。『一念多念証文』『一多証文』などとも呼ばれる。

 専修念仏は一念多念のいずれにも偏執しない、念仏往生の義であることを明らかにしたもの。
 法然門下におこった一念多念の諍論に対して、親鸞と同じ法然門下の[[りゅうかん |隆寛]]は『一念多念分別事』を著して一念や多念に偏執してはならないことを諭した。親鸞はその意をうけて本書を著し、隆寛が証文として引用した経釈の要文、および関連する諸文をあげて、註釈を施している。

 内容は2段にわけられ、前段では「一念をひがごととおもふまじき事」として、一念に関する要文を13文(あるいは14文)を引用し、また後段では「多念をひがごととおもふまじき事」として、多念に関する要文8文を挙げて、それぞれ証文としている。
 これらの証文のうち「一念多念分別事」からの証文は、前段ではわずかに3文(または4文)であり、また後段では5文ほどである。このことから本書が単なる『一念多念分別事』の註釈書ではないことが知られる、とされる。

親鸞真蹟本(大谷派蔵)が現存する。