あなん
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
阿難
Ānanda、आनन्द (skt.)は、釈迦の従兄弟で、十大弟子の一人で「多聞第一」と言われている。「阿難陀」とも書くことがある。
提婆達多の実弟。
『無量寿経』サンスクリット本では、「āyuṣmat」つまり「若き人」と呼ばれている。これは、「長老(sthavira)」に対するものである。
出家後、釈迦に常に近侍し、身の回りの世話も行っていた。そのため教説を最もよく記憶していたので、第1回の経典結集のときには経を口述した。
釈迦生存中には悟っていなかったので、結集の口述ができない立場にあったが、もっとも多く聞いていたので、急遽、摩訶迦葉が指導を続け、その疲れで寝具に倒れこむときに忽然と悟ったので、経典結集に間に合ったという。