止悪修善
仏道修行上の悪の行いをしないようにし、善の行いをつとめてすることをいう。
戒律は一般に禁止の命令として与えられることが多いが、仏教では、七仏通戒偈にも
- 諸悪莫作(しょあくまくさ) 衆善奉行(しゅぜんぶぎょう)
とある。大乗仏教では、戒として律儀戒(りつぎかい)と摂善法戒(しょうぜんぼうかい)と饒益有情戒(にょうやくうじょうかい)の三聚浄戒を説くが、それらは、止悪・修善・利他に相当する。止悪がいわゆる戒律を意味し、修善は八正道や六波羅蜜の修習をさす。
- ただ罪をつくれば重苦をうけ、功徳を作れば善所に生ずる故に、止悪修善を教ゆるばかりなり 〔一遍語録〕