音声にゆるやかな曲節をつけて阿弥陀仏の名を唱えること。円仁が中国五台山で流布されていたものを伝来し、851(仁寿元)比叡山に常行三味堂を建ててここで行ったのが初めとされる。 以後、大原・真如堂・四天王寺にも伝えられ、真如堂の十日十夜念仏が浄土宗の十夜念仏の起原とされるなど、わが国の念仏を唱えることの元になっている。これを行う場所が引声念仏堂である。