我空・法有の2に相対する。衆生の心身はただ五薀が仮に和合して成立しているのに過ぎず、常・一で支配能力のある「我」があるのではない、すなわち我空であるが、すべての存在は空無なものではなく、それぞれ独自な本質実体(法)をもっている、即ち法有であるということ。 我も法も空であるとする我法二空すなわち人法二無我が大乗の立場であるのに対し、我空法有は小乗の立場とされる。我空はまた生空<しょうくう>とも人空<にんくう>ともいわれる。