しにょじつちかん
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
四如実智観
catvāri yathābhūta-parijñānāni (S)
加行位のなかの後半の忍と世第一法との二つの位において如実智をもって修せられる観法。
加行位の前半の煖と頂との位で①名、②義、③名と義との自性、④名と義との差別、の4つはただ心のなかの影像にすぎず仮に存在するものであって真実には存在しないと観察し理解したのちに、さらに観察を深めて、決定的にそうであると知る観法をいう。
忍の位においては印順定による下品の如実智を修し、世第一法では無間定による上品の如実智を修し、両者によって所取(認識されるもの)と能取(認識するもの)とは空であると観じる。忍を順諦忍ともいう。如実智を如実遍智ということもある。