釋道安
dao-an (312-385)
中国、南北朝時代初期の僧。仏弟子は釈尊(釈迦族の聖者の意)の「釈」を姓とすべきであるとして、釈道安と名のった。
仏図澄(ぶっとちょう)に学んだのち、戦乱を避けて各地を転々としながら仏道の修行と宣布に努め、晩年は前秦の苻堅(ふけん)の尊信を得て長安で過ごした。
般若経典を研究し、瞑想を重視し、教団の規律を整え、経典目録『綜理衆経目録』(『道安録』と呼ばれる)を作成し、数百の門弟を育成する。中国仏教発展の基礎を固めた。弟子に廬山の慧遠、僧叡(そうえい)らがいる。