ひが
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
非我
anattā (P), anātman; nairātmya; na mama (S) 聖諦の4つのありよう(非常・苦・空・非我の四行相)の一つ。自己という見解(我見)と相違しているありよう、あるいは、自在ではないありよう、あるいは自ら自己ではないありようをいう。自己という見解(我見)をなくすために非我という行相を修する
- アートマンにあらざるもの。十六行相の一つ。〔『雑阿含経』1,T2-2a〕〔『倶舎論』23〕〔『中論』〕
- 無我に同じ。nairātmya
- 一切の法のことをいう。〔『大毘婆沙論』9〕
- わたしには存在しない。わたしのものではない。na mama、〔『廻諍論』T32-15c〕
Rūpaṃ, bhikkhave, anattā. Rūpañca hidaṃ, bhikkhave, attā abhavissa, nayidaṃ rūpaṃ ābādhāya saṃvatteyya, labbhetha ca rūpe __ 'evaṃ me rūpaṃ hotu, evaṃ me rūpaṃ mā ahosī' ti. 色かたち(色蘊)は自己ではない。というのも、比丘たちよ、もしもこの色かたちが自己であるならば、この色かたちは病をもたらすことはないであろうし、だからまた色かたちについて、私の色かたちはこのようであって欲しい、私の色かたちはこのようであって欲しくない、というような状況が得られるであろう。 しかし、比丘たちよ、色かたちは自己ではないから、色かたちは病をもたらすし、だからまた色かたちについて、私の色かたちはこのようであって欲しい、私の色かたちはこのようであって欲しくない、というような状況は得られない。 〔大品, 20〕