vaibhāṣika (S)
説一切有部の所依の論書である『大毘婆沙論』を造った人びと。北インドのカシミール地方で活動した。
『倶舎論』も説一切有部の論書ではあるが、そのなかで、世親は
毘婆沙師の伝説するところは是の如し
と述べて、毘婆沙師の説を引用しているが、これは、内心はその説に賛同していないことを意味している。外道すなわち仏教以外の派の人びとは、説一切有部をも含めて毘婆沙師と呼ぶ。