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ろっきょう

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

六境

ṣaḍ viṣayāḥ (S)

 六根の6種類の対象。色(形と色)・声・香・味・触(身体で触れて知覚されるもの)・法(意識の思考対象)。認識作用の対象を「」というが、特に五官と意の対境としての、色境(眼による認識)・声境(耳による声)・香境(鼻による香)・味境(舌による味)・触境(身体による触)と、法境(意識による思考対象)をいう。
 肉体と思考との作用の対象を総括して六境とし、しかも前五識意識によって認識されるとするのが仏教の特色である。

  1. 色境  眼で認識する青・黄・赤・白の色彩と、長・短・方・円・高・下・正・不正の形状をいう。
  2. 声境  言語や各種の音声をさす。
  3. 香境  好・悪・等・不等の四種の香りや臭味がある。
  4. 味境  苦・酢・甘・辛・鹹の5味など。
  5. 触境  堅・湿・媛・動・重・軽・滑・渋・飢・渇・冷の11種を数える。
  6. 法境  一切のものを含むが、狭義では五境を除いた残り、おもに思想をさす。

 六根は主観に属するから六内処、六境は客観に属するため六外処ともいわれる。