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「白」とは議題の意味であり、「この某が具足戒を希望しているが、和尚は某であり、受戒の障害となる障法もない。故に彼に具足戒を与えたいと思うが、反対はないか」と可否を問うのが'''白'''である。この後で、「今の白に賛成の者は沈黙せよ。反対の者は説け」と可否を問うのが'''羯磨'''である。羯磨を三回繰り返しても、残りの9人が反対しなければ、具足戒を授ける羯磨は成就したとされる。そこで、羯磨師は羯磨を結する。 | 「白」とは議題の意味であり、「この某が具足戒を希望しているが、和尚は某であり、受戒の障害となる障法もない。故に彼に具足戒を与えたいと思うが、反対はないか」と可否を問うのが'''白'''である。この後で、「今の白に賛成の者は沈黙せよ。反対の者は説け」と可否を問うのが'''羯磨'''である。羯磨を三回繰り返しても、残りの9人が反対しなければ、具足戒を授ける羯磨は成就したとされる。そこで、羯磨師は羯磨を結する。 | ||
この白四羯磨の前に、受戒志望者の請白、教授師の障法の調査などの作法があるが、具足戒羯磨の中心は、この白四羯磨である。 | この白四羯磨の前に、受戒志望者の請白、教授師の障法の調査などの作法があるが、具足戒羯磨の中心は、この白四羯磨である。 |
2010年10月12日 (火) 14:53時点における最新版
白四羯磨
受戒作法の一つ。一白と三羯磨とでできあがっている。
10人の比丘からなる僧伽が、戒壇上において、受戒志望者に具足戒を授ける作法である。十人僧伽とは、和尚と羯磨師と教授師の三師と、残りの比丘の七証〔三師七証〕とである。ここで、白や羯磨をなすのは羯磨師である。
「白」とは議題の意味であり、「この某が具足戒を希望しているが、和尚は某であり、受戒の障害となる障法もない。故に彼に具足戒を与えたいと思うが、反対はないか」と可否を問うのが白である。この後で、「今の白に賛成の者は沈黙せよ。反対の者は説け」と可否を問うのが羯磨である。羯磨を三回繰り返しても、残りの9人が反対しなければ、具足戒を授ける羯磨は成就したとされる。そこで、羯磨師は羯磨を結する。
この白四羯磨の前に、受戒志望者の請白、教授師の障法の調査などの作法があるが、具足戒羯磨の中心は、この白四羯磨である。