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==沙門==
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zramaNa श्रमण (skt.)
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śramaṇa श्रमण (skt.)
  
 
===語源===
 
===語源===
「努力する」というサンスクリット「√zram श्रम्」から派生した語だと考えられる。そのため「功労」と意訳されることもある。<br>
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 「努力する」というサンスクリット「√śram श्रम्」から派生した語だと考えられる。そのため「功労」と意訳されることもある。<br>
また、この語の俗語形は「samaNa समण」である。しかし、この語は「休息する」という語根「√zam शम्」という語根から派生したと考えられたため、「息心」「静志」などと漢訳されることがある。<br>
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 また、この語の俗語形は「samaṇa समण」である。しかし、この語は「休息する」という語根「√śam शम्」という語根から派生したと考えられたため、「息心」「静志」などと漢訳されることがある。<br>
zramaNaが「勤息」と訳されていることがあるのは、この2種類の語源解釈によると思われる。
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 śramaṇaが「勤息」と訳されていることがあるのは、この2種類の語源解釈によると思われる。
  
 
===沙門と呼ばれる修行者===
 
===沙門と呼ばれる修行者===
[[しゃか|釈迦]]とほぼ同時代にあらわれた、[[ベーダ]]経典をよりどころとしない男性の修行者たちが、「沙門」と呼ばれた。もちろん、釈迦も沙門の一人であり、後世は[[ぶっきょう|仏教]]や[[じゃいなきょう|ジャイナ教]]の男性出家者を「沙門」と呼んだ。
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 [[しゃか|釈迦]]とほぼ同時代にあらわれた、[[ヴェーダ]]経典をよりどころとしない男性の修行者たちが、「沙門」と呼ばれた。もちろん、釈迦も沙門の一人であり、後世は[[ぶっきょう|仏教]]や[[じゃいなきょう|ジャイナ教]]の男性出家者を「沙門」と呼んだ。

2017年1月6日 (金) 06:38時点における最新版

沙門

śramaṇa श्रमण (skt.)

語源

 「努力する」というサンスクリット「√śram श्रम्」から派生した語だと考えられる。そのため「功労」と意訳されることもある。
 また、この語の俗語形は「samaṇa समण」である。しかし、この語は「休息する」という語根「√śam शम्」という語根から派生したと考えられたため、「息心」「静志」などと漢訳されることがある。
 śramaṇaが「勤息」と訳されていることがあるのは、この2種類の語源解釈によると思われる。

沙門と呼ばれる修行者

 釈迦とほぼ同時代にあらわれた、ヴェーダ経典をよりどころとしない男性の修行者たちが、「沙門」と呼ばれた。もちろん、釈迦も沙門の一人であり、後世は仏教ジャイナ教の男性出家者を「沙門」と呼んだ。