「しゃもん」の版間の差分
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
(→沙門と呼ばれる修行者) |
(→沙門) |
||
(同じ利用者による、間の2版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
− | + | =沙門= | |
− | + | śramaṇa श्रमण (skt.) | |
===語源=== | ===語源=== | ||
− | + | 「努力する」というサンスクリット「√śram श्रम्」から派生した語だと考えられる。そのため「功労」と意訳されることもある。<br> | |
− | + | また、この語の俗語形は「samaṇa समण」である。しかし、この語は「休息する」という語根「√śam शम्」という語根から派生したと考えられたため、「息心」「静志」などと漢訳されることがある。<br> | |
− | + | śramaṇaが「勤息」と訳されていることがあるのは、この2種類の語源解釈によると思われる。 | |
===沙門と呼ばれる修行者=== | ===沙門と呼ばれる修行者=== | ||
− | [[しゃか|釈迦]]とほぼ同時代にあらわれた、[[ | + | [[しゃか|釈迦]]とほぼ同時代にあらわれた、[[ヴェーダ]]経典をよりどころとしない男性の修行者たちが、「沙門」と呼ばれた。もちろん、釈迦も沙門の一人であり、後世は[[ぶっきょう|仏教]]や[[じゃいなきょう|ジャイナ教]]の男性出家者を「沙門」と呼んだ。 |
2017年1月6日 (金) 06:38時点における最新版
沙門
śramaṇa श्रमण (skt.)
語源
「努力する」というサンスクリット「√śram श्रम्」から派生した語だと考えられる。そのため「功労」と意訳されることもある。
また、この語の俗語形は「samaṇa समण」である。しかし、この語は「休息する」という語根「√śam शम्」という語根から派生したと考えられたため、「息心」「静志」などと漢訳されることがある。
śramaṇaが「勤息」と訳されていることがあるのは、この2種類の語源解釈によると思われる。
沙門と呼ばれる修行者
釈迦とほぼ同時代にあらわれた、ヴェーダ経典をよりどころとしない男性の修行者たちが、「沙門」と呼ばれた。もちろん、釈迦も沙門の一人であり、後世は仏教やジャイナ教の男性出家者を「沙門」と呼んだ。