「あびだつまほっちろん」の版間の差分
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異訳:阿毘曇八犍度論 30巻(この書は、著者名から『迦旃衍阿毘曇』とも呼ばれる) | 異訳:阿毘曇八犍度論 30巻(この書は、著者名から『迦旃衍阿毘曇』とも呼ばれる) | ||
成立年代は、およそ仏滅後300年ごろ。[[せついっさいうぶ|説一切有部]]の教理書の中の「六足論」などに対して、発智身論として成立した。 | 成立年代は、およそ仏滅後300年ごろ。[[せついっさいうぶ|説一切有部]]の教理書の中の「六足論」などに対して、発智身論として成立した。 | ||
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* [http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT/ddb-sat2.php?mode=detail&useid=1544_ 阿毘達磨發智論 大正蔵 No.1544 Vol.26 p.918a] | * [http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT/ddb-sat2.php?mode=detail&useid=1544_ 阿毘達磨發智論 大正蔵 No.1544 Vol.26 p.918a] |
2017年7月27日 (木) 19:56時点における最新版
阿毘達磨発智論
20巻、大正蔵26(No.1544)
迦多衍尼子(Kātyāyanī-putra)著、玄奘訳
異訳:阿毘曇八犍度論 30巻(この書は、著者名から『迦旃衍阿毘曇』とも呼ばれる)
成立年代は、およそ仏滅後300年ごろ。説一切有部の教理書の中の「六足論」などに対して、発智身論として成立した。
8つの章からなり、個別存在の本質・認識の種類・修道実践・三昧といった仏教教義の基本的な論題の説明や、対立見解の論駁を扱う。2本の漢訳が伝えられているが、サンスクリット語原典は少数の断片が現存するのみである。
大著『大毘婆沙論』はこの作品への注釈書である。