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史的に見ると、煩瑣に哲学化して形式化した[[しょうじょう|小乗]]仏教に対する革新運動として起こった[[だいじょう|大乗]]仏教は、実践面においても新機軸を打ち出した。その一つが'''菩薩戒'''であり、初期には[[ざいけ|在家]]主義色の強いものであったが、教団が[[しゅっけ|出家]]主導型に変化するにつれて小乗戒を含む立場が明確となった。菩薩戒は小乗戒を基盤として、その規範性を超えて発露される[[ぼだいしん|菩提心]]、つまり形式よりも動機や心そのものを重視するところに特色があって、これらは一般に[[さんじゅじょうかい|三聚浄戒]]思想として表現されている。 | 史的に見ると、煩瑣に哲学化して形式化した[[しょうじょう|小乗]]仏教に対する革新運動として起こった[[だいじょう|大乗]]仏教は、実践面においても新機軸を打ち出した。その一つが'''菩薩戒'''であり、初期には[[ざいけ|在家]]主義色の強いものであったが、教団が[[しゅっけ|出家]]主導型に変化するにつれて小乗戒を含む立場が明確となった。菩薩戒は小乗戒を基盤として、その規範性を超えて発露される[[ぼだいしん|菩提心]]、つまり形式よりも動機や心そのものを重視するところに特色があって、これらは一般に[[さんじゅじょうかい|三聚浄戒]]思想として表現されている。 |
2024年3月25日 (月) 14:26時点における最新版
菩薩戒
bodhisattva-śīla बोधिसत्त्वशील,bodhisattva-saṃvara बोधिसत्त्वसंवर (S)
大乗戒とほぼ同じ意味。
史的に見ると、煩瑣に哲学化して形式化した小乗仏教に対する革新運動として起こった大乗仏教は、実践面においても新機軸を打ち出した。その一つが菩薩戒であり、初期には在家主義色の強いものであったが、教団が出家主導型に変化するにつれて小乗戒を含む立場が明確となった。菩薩戒は小乗戒を基盤として、その規範性を超えて発露される菩提心、つまり形式よりも動機や心そのものを重視するところに特色があって、これらは一般に三聚浄戒思想として表現されている。