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+ | へめぐること。 | ||
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+ | ===浄土教=== | ||
+ | 浄土教では、[[ぞうぎょう|雑行]]と対になって表れる。 | ||
+ | # 邪に対して正。正しい行。 | ||
+ | # 雑に対する正。純正なる行。すなわち目的も意志も行ないもすべてが阿弥陀仏へ限定され、純なる、の意。 | ||
+ | # 助に対する正。主体となる行。すなわち浄土三部経による行。 | ||
+ | # 阿弥陀仏にのみ対する行為。その他を雑行という。この正行に、読誦正行・観察正行・礼拝正行・称名正行・讃歎供養正行の五種がある。 | ||
+ | 〔選択集、T83-2c〕 | ||
+ | 五正行なり。 〔円乗2696〕 | ||
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2021年8月3日 (火) 16:53時点における最新版
聖教
āgama, buddha-śāsana, śāsana (S)
仏の教え。仏のことば。経典類。また聖者が説いた遺文。典籍。〔倶舎論8〕〔瑜伽師地論38、T30-503a〕
āpta-śruti (S)
信頼さるべき聖典。〔金七十論、T54-126a〕
正行
sammā-paṭipatti (P)、samyak-pratipatti (S)
正しい行い。正しい歩みを運び、聖道に入ること。小乗仏教によると、阿羅漢になること。
cārikā (SP)
へめぐること。
浄土教
浄土教では、雑行と対になって表れる。
- 邪に対して正。正しい行。
- 雑に対する正。純正なる行。すなわち目的も意志も行ないもすべてが阿弥陀仏へ限定され、純なる、の意。
- 助に対する正。主体となる行。すなわち浄土三部経による行。
- 阿弥陀仏にのみ対する行為。その他を雑行という。この正行に、読誦正行・観察正行・礼拝正行・称名正行・讃歎供養正行の五種がある。
〔選択集、T83-2c〕
五正行なり。 〔円乗2696〕