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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

(阿鼻)
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aviici (skt.)の音写。「阿鼻旨(あびし)」などとも音写し、また「無間(むけん)」と漢訳する。「阿鼻地獄」のこと。「無間地獄」に同じ。
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<big>avīci</big> (S)の音写。「阿鼻旨(あびし)」などとも音写し、また「無間(むけん)」と漢訳する。「阿鼻地獄」のこと。「無間地獄」に同じ。
  
 
 八大地獄([[はちねつじごく|八熱地獄]])のなかの最下に置かれ、父母・出家を殺害するなどの[[ごぎゃく|五逆]]罪や、仏の教えを非難する[[ほうぼう|謗法]]などの重罪を犯したものが墜ちるとされる。罪人は犯した[[つみ|罪]]の報いとして、この獄中で猛火に身を焼かれ、極限の苦しみを味わうという。
 
 八大地獄([[はちねつじごく|八熱地獄]])のなかの最下に置かれ、父母・出家を殺害するなどの[[ごぎゃく|五逆]]罪や、仏の教えを非難する[[ほうぼう|謗法]]などの重罪を犯したものが墜ちるとされる。罪人は犯した[[つみ|罪]]の報いとして、この獄中で猛火に身を焼かれ、極限の苦しみを味わうという。

2018年6月7日 (木) 18:20時点における最新版

阿鼻

avīci (S)の音写。「阿鼻旨(あびし)」などとも音写し、また「無間(むけん)」と漢訳する。「阿鼻地獄」のこと。「無間地獄」に同じ。

 八大地獄(八熱地獄)のなかの最下に置かれ、父母・出家を殺害するなどの五逆罪や、仏の教えを非難する謗法などの重罪を犯したものが墜ちるとされる。罪人は犯したの報いとして、この獄中で猛火に身を焼かれ、極限の苦しみを味わうという。

 なおこの地獄の四門の外には、鉄野干食処(てつやかんじきしょ)・黒肚処(こくとしょ)・雨山聚処(うせんじゅしょ)などの16の小地獄が付属する。

 「無間」と漢訳されたのは、その苦しみに間断がないからであるというが、原語の意味は不明である。

 災害などで人々が逃げまどい、泣き叫ぶ様を「阿鼻叫喚(きょうかん)」するとか「阿鼻叫喚の巷と化す」などというが、阿鼻叫喚の熟語は本来、阿鼻地獄と叫喚地獄とを併せたものである。