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授戒は[[そうぎゃ|僧伽]]の羯磨の一種であるから、戒師が直接戒を授けるわけではなく、その主体は僧伽である。したがって、在俗信者および[[しゃみ|沙弥]]の五戒や十戒の受戒の場合の戒師とは内容が異なる。[[だいじょう|大乗]]仏教では[[ぶつだ|仏陀]]を戒師に見たて、その像前で受戒を行う方法も認めており、また広義には三師七証を含めて戒師と称する場合もある。 | 授戒は[[そうぎゃ|僧伽]]の羯磨の一種であるから、戒師が直接戒を授けるわけではなく、その主体は僧伽である。したがって、在俗信者および[[しゃみ|沙弥]]の五戒や十戒の受戒の場合の戒師とは内容が異なる。[[だいじょう|大乗]]仏教では[[ぶつだ|仏陀]]を戒師に見たて、その像前で受戒を行う方法も認めており、また広義には三師七証を含めて戒師と称する場合もある。 |
2010年10月12日 (火) 14:50時点における版
戒師
karma-kaaraka (skt.) 原義は、羯磨を行う人「羯磨師」の意味で、授戒に限定されたものではない。
戒には五戒・十戒・具足戒など様々なランクがある。これらを授ける師を一般に戒師と称するが、本来は具足戒の受戒における三師七証のうち、儀式を執行する羯磨師を特に戒師、また「戒和上」「授戒師」などと称した。
授戒は僧伽の羯磨の一種であるから、戒師が直接戒を授けるわけではなく、その主体は僧伽である。したがって、在俗信者および沙弥の五戒や十戒の受戒の場合の戒師とは内容が異なる。大乗仏教では仏陀を戒師に見たて、その像前で受戒を行う方法も認めており、また広義には三師七証を含めて戒師と称する場合もある。