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[[あらやしき|アーラヤ識]]が[[ごう|業]]の力にしたがっていくらかの年月の間住している功能。第八アーラヤ識の[[みょうごんしゅうじ|名言種子]]の上に[[ごうしゅうじ|業種子]]に助けられて50年ないし100年一期の間、アーラヤ識を世に住在せしめる作用あるものを名づけて生命と解する。〔瑜伽論3 T30-293c〕 | [[あらやしき|アーラヤ識]]が[[ごう|業]]の力にしたがっていくらかの年月の間住している功能。第八アーラヤ識の[[みょうごんしゅうじ|名言種子]]の上に[[ごうしゅうじ|業種子]]に助けられて50年ないし100年一期の間、アーラヤ識を世に住在せしめる作用あるものを名づけて生命と解する。〔瑜伽論3 T30-293c〕 | ||
: 命根とは命なり。命と云物は別の体なし唯生たる間一期の身心を持てる[[ゆう|用]]也。〔唯識大意 本28〕 | : 命根とは命なり。命と云物は別の体なし唯生たる間一期の身心を持てる[[ゆう|用]]也。〔唯識大意 本28〕 |
2019年1月16日 (水) 09:31時点における最新版
命根
jivita, jivita-indriya (S)
生命。いのち。生命持続の力。個体がそなえている生命機能。14の心不相応行法の一つ。『倶舎論』では、命は寿であり、有情一期の間その身の煗(体温)と識とを持続せしめ、また煗・識によって持続せしめられる別の原理をいう。説一切有部では、これは実有であるとする。〔倶舎論3〕
アーラヤ識が業の力にしたがっていくらかの年月の間住している功能。第八アーラヤ識の名言種子の上に業種子に助けられて50年ないし100年一期の間、アーラヤ識を世に住在せしめる作用あるものを名づけて生命と解する。〔瑜伽論3 T30-293c〕
- 命根とは命なり。命と云物は別の体なし唯生たる間一期の身心を持てる用也。〔唯識大意 本28〕