操作

しどそう

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

2004年4月16日 (金) 17:16時点におけるマイコン坊主 (トーク | 投稿記録)による版

(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

私度僧

しどそう

日本の、奈良時代末期から平安時代初期にかけての言葉。正式の国家試験を受けずに、自ら僧侶になった者を私度僧と呼ぶ。

720年(養老4)、私度の禁止令が出た。当時、僧侶になるためには、国家試験を受けて得度しなければならず、でなければ国からの経済的支援も受けられず、官寺にも入れなかった。
ところが、民衆の支持があって、私度が増えていたと思われる。多くは、居住地や出身地の名前を冠して沙弥と呼ばれることが多かった。ところが、都から離れた土地では、私度僧が多く輩出して、布教活動や、勧進、土木工事、疾病治療などの社会的事業を行っていた。
このような私度僧のグループの一つである、行基を中心とするグループは、東大寺大佛建立のための勧進活動を推進して、彼らの地位を国に認めさせることとなった。

私度僧たちの活動に関しては、元々私度僧であったと言われている、薬師寺の景戒の書いた日本霊異記 (にほんりょういき)に反映されている。