華厳宗で説く、円教の仏土の三類の一つ。詳しくは「蓮華蔵荘厳世界海」という。
蓮華蔵世界は、毘盧遮那仏の居する仏土を言う。 これは、蓮華が泥中から出て、泥に汚れない清浄さを、毘盧遮那の仏土に譬えたという説と、仏の因位の願力によって、大宝蓮華を感得し、それを依止として成立している世界だから蓮華蔵世界というとの説と、2つの説がある。
この世界は一切人法などの法門を含摂し、一切の余の刹土を含摂し、また出生するが故に「蔵」と名づけ、無量の功徳を具するが故に「荘厳」という。 三生成仏でいえば、証入生の聖者の住する浄土である。