ふそうおうぎょう
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不相応行
viprayukta-saMskaara; viprayuktaH saMskaaraH (skt.)
五位の中の一つ。詳しくは、「心不相応行」「色不相応行」「非色非心不相応行」といい、存在(色)でも心でもない存在をいう。
現代的なモノの見方でいえば、存在するものは物質存在か心による認識かいずれかであるが、説一切有部と唯識では、それら二つのものの何れでもないが、両者に関係する状態や性質を一つの存在(法)であるとみなして、これを不相応行と呼ぶ。物と心とを種々の方式に従って活動させる原理をいう。
但し、この存在性に関しては、〈説一切有部〉は、それは物質や心とおなじ程度の存在性をもつもの、つまり実有の法であるとみなし、〈唯識〉は、それは心の働きの上に仮に立てられるもの、つまり仮有の法であると主張する。
その内容は、〈説一切有部〉と〈唯識〉、また諸論によって異なる。
説一切有部
得・非得・衆同分・無想定・夢想果・滅尽定・命根・生・老・住・滅・名身・文身の14が説かれる。
唯識
得・命根・衆同分・異生性・無想定・滅尽定・無想報・名身・句身・文身・生・老・住・無常・流転・定異・相応・勢速・次第・方・時・数・和合性・不和合性の24が定説となっている。〔瑜伽師地論〕〔百法明門論〕