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とく

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

2017年8月14日 (月) 17:27時点におけるマイコン坊主 (トーク | 投稿記録)による版 ()

 仏教でいうは、善根や功徳、美徳、属性など、さまざまな意味をもつ。
 正しい道を行って、すでに得るところがある、という意味である。転じて、めぐみ、さいわいなどの意味。主に、功徳、福徳、道徳という熟語で使われる。

 仏果の功徳を、二つの徳に分けて言う。

  1. 智徳  菩提、すなわちを完成して、ものごとを明らかにする
  2. 断徳  涅槃、すなわち煩悩を完全に絶滅する

 あるいは、智・断・恩(願力によって衆生を救う)の三徳として、仏菩薩の徳性を分けて、悲徳(利他)と智徳(自利)の二徳とする。
 また、先天的に具えている真実の本性を性徳(しょうとく)、後天的な修行によって得られる徳を修徳(しゅとく)として二徳とする。

施す者も受くる者も倶(とも)に徳有るがゆえに報を得ること増多なり    〔大智度論(11)〕

このように、有徳(うとく)の者を「徳」と呼ぶことがあり、「大徳」は、

婆檀陀(bhadanta)、秦には大徳と言う    〔大智度論(2)〕
大徳の比丘、人は是れを阿羅漢と謂(い)う    〔大智度論(14)〕

などのように、仏に対する敬称から修行者に対する呼びかけまで、幅広く使われる。