いちほっかい
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一法界
「一」とは比較するもののないことを示すから、二・三に対する一ではない。世界の全体が心に収まるから、心に対立する他のものはない。その点を「一」という。
『起信論義記』には
- 如理・虚融・平等・不二の故に称して一となす
と説明する。
法界とは、法の界のことで、この場合の法は聖法すなわち成佛の法、界(ダートウ dhātu)はここでは「因」の意味である。衆生心は聖法出生の因であるから、一法界という。それが心真如である。
『不増不減経』に
の語があり、『起信論』はこの「一法界」の思想を受けたのであろう。
『中辺分別論』に
- 法界とは聖法の因を義となす
の説があり、これと合致する思想である。『義記』には「一法界とは無二の真心」のことであると説明している。