金光明最勝王経
suvarNa-prabhaasa-uttama-indra-raaja(『金光明最勝帝王(こんこうみょうさいしょうていおう)』)4世紀ごろ北インドで成立したとみられる中期大乗経典。
三訳の漢訳が現存する。
- 『金光明経』は北涼の曇無讖の訳、原典を略して4巻。
- 『金光明最勝王経』は唐の義浄訳、原典を直訳して10巻。
- 『合部(ごうぶ)金光明経』隋代に8巻に編集。
チベット訳も3種あり、原典、ウイグル訳、モンゴル訳のテキストが現存し、本経の広い分布がみられる。
内容
本経は空、懺悔の思想を中心とし、四天王、吉祥天、地居天などの仏法守護や、国家鎮護の信仰を配した幅広い、物語性に富む経典である。
わが国では国分寺(金光明四天王護国之寺の略)の所依の経典であり、最勝会、金光明懺法、放生会などの根拠となった。