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しきむへんじょ

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

識無辺処

vijñāna-anantya-āyatana (S)

 三界のなかの無色界(物質的なものがない世界)を構成する4つの処(空無辺処識無辺処無所有処非想非非想処)の1つ。
 存在を無辺なこころ()のみであると想う境地をいう。識処と略称。無辺識処ともいう。〔『婆沙』84、T27-433a~b〕

1114. "Viññāņaṭṭhitiyo sabbā Posālā ti Bhagavā abhijānaṃ Tathāgato. tiṭṭhantam enaṃ jānāti vimuttaṃ tapparāyanaṃ.
1115. Ākiñcaññāsambhavaṃ ñatvā 'nandī saṃyojanaṃ' iti evam evaṃ abhiññāya tato tattha vipassati, etaṃ ñānaṃ tathaṃ tassa brāhmanassa vusīmato" ti.
1114. すべての〈識別作用の住するありさま〉を知り尽くした全き人〈如来〉は、かれの存在するありさまを知っている。すなわち、かれは解脱していて、そこをよりどころとしている、と知る。
1115. 無所有の成立するもとを知って、すなわち「歓喜は束縛である」ということを知って、それをこのとおりであると知って、それから(出て)それについてしずかに観ずる。安立したそのバラモンには、この〈ありのままに知る智〉が存する。〔スッタニパータⅣ〕