pravṛtti (S)
生れかわり死にかわりして、六道などの迷いの世界のうちをめぐり続けること。「輪廻」に同じ。サンスクリット原語の意味は「転ずること」で、次の状態に移ることをいう。
漢語「流転」は『後漢書』張倹伝などにも見え、流れ移るの意味で用いられている。
輪廻してやまないことを流転門といい、涅槃におもむいて輪廻の世界から脱することを還滅門(げんめつもん)と称する。
我等が所作は、流転の業にあらずといふことなし 〔愚迷発心集〕
反対語:還滅