ālaya (S)
欲・貪・愛などと列記され、執着する心の働き一般をいう。
欲を起こし、貪を起こし、親を起こし、愛を起こし、阿頼耶を起こし、尼延底を起こし、耽著を起こす。
阿頼耶者、謂、愛。〔『婆沙論』145,T27-746c〕
執着の対象となるもの。そのような対象として五取蘊、五欲、楽受、身見、転識、色身などがあるが、「唯識」は執着の究極の対象として阿頼耶識を考える。
世間の衆生は、阿頼耶を愛し、阿頼耶を楽い、阿頼耶を欣ぴ、阿頼耶を喜ぶ。
cf.『成唯識論』3,T31-15a~b