蘊
skandha (S)、旧訳では「陰」と訳す。
原語「skandha」は、「集まり」「集合」「集合体」の意味。生きものを構成する諸要素を種類別にまとめて一つの蘊とする。
たとえば物質的なもの(色)には過去・現在・未来の物質、身体と外界の事物、粗い物質と細かい物質、遠くの物質と近い物質というようにさまざまな種類に分かれるが、それらの要素の集合を色蘊という。全部で5つの蘊(色蘊・受蘊・想蘊・行蘊・識蘊)がある。cf. 五蘊
- 諸有為法、和合聚義、是蘊義。〔『倶舎』1、T29-4c〕
- 積聚義、是蘊義。〔『瑜伽』53、T30-593c〕