かんがく
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
勧学
近世末から日本仏教の宗派の中で、教学の研鑽をきわめた指導的立場の僧侶に与えている称号のことである。
浄土宗や天台宗では、僧侶に僧階のほかに学階を設けて、教学面での階位の最高位に勧学の称号を置いている。天台宗では勧学の学階のものの中から教学の諮問にあずかる出仕勧学を任命する。
浄土宗西山派、真宗興正派、真宗専修寺派にも置かれている。
浄土真宗本願寺派では勧学を定員制とし、勧学寮という組織を設置して、門主の諮問機関とされ、教学的問題に対して答える役割を持っている。また、代表者は勧学寮で互選により勧学寮頭と呼ばれる。
- 諮問機関であるからといって、門主から諮問が下りてくることはまずなく、基本的には宗派内外の教学的に問題となることを門主に提示して、それが諮問される。基本的に、他の諮問機関であっても、このような形態をとっていることに気を付けなくてはならない。