しょぎょう
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
諸行
すべての有為法のこと。行(サンスカーラ saṃskāra)とは集め(因縁和合して)造られたもの(有為法)を表す。
根本仏教では諸行は「一切」「諸法」と同義である(部派仏教では{一切」「諸法」は無為法をも含むとする)。因縁に依存して成り立っているもの(有為法)は永久不変ではなく常に変化し流動する(無常である)から諸行無常という。北本涅槃経巻14に見える無常偈は、諸行無常の語で始まっている。諸行無常は三法印(仏教の三つの旗印)の一として仏教の根本思想である。
さとりに至るために、身・口・意で行うすべての善である行為。万行ともいう。行(チャリャー caryā)とは動作、行為の意味である。
浄土教では諸余の行の意とし、念仏以外の善行のこと。定散諸行、余行ともいう。諸行によって極楽に生まれようとするのを諸行往生といい、阿弥陀仏の本願の真意は諸行往生にあるとする説を諸行本願義、諸行のみでは往生できないとする説を諸行不生義という。