ふどう
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
不動
akopya: acala: aniñja: aniñjana: āniñjya: āneñja (S)
動かないこと。動揺しないこと。
- 屍の不動なるを縁じて不浄観を修して供奉貪を治す。
na apakarṣati (S)
動かさないこと。
- 一切如来応正等覚は行くこと師子歩の如く、大風が卒起すれども身衣を動かさず。
外道に動かされることがない、一切の魔軍に動かされることがない、一切の盗賊に奪われることがない、親族や国王に害せられることがない、火や水や風によって損害を受けることがない、などの如来の功徳のありようをいう。〔『瑜伽師地論』74、T30-708a〕
色界の第四静盧のありようをいう。第四静盧では苦受と楽受とがなくなり、ただ不苦不楽受のみが残り、苦にも楽にも揺れ動かない不動の心が確立するから不動という。あるいは身心が動かず息がないから不動という。あるいは災患がないから不動という。→無為
- 第四静盧に入れば心は便ち不動なり。心が不動なるが故に身も亦た不動なり。身が不動なるが故に息も復た転ぜず。
- 第四静慮を不動と名づく。災患なきが故に。