戒本
prātimokṣa प्रातिमोक्ष (S):pāṭimokkha पाटिमोक्ख (P)
波羅提木叉と音写され、「別々解脱」「別解脱律儀」と漢訳される。
原初的にはすこぶる簡単な徳目であったが、教団発展にともなって、布薩の場で自省のために唱えるのを目的に編集された、主には偈文となっている。
比丘・比丘尼の持する戒条を列記したものであるが、後に在家五戒に始まる種々の禁戒も七衆の別解脱律儀、すなわち波羅提木叉と称するようになった。さらに『梵網経』の十重禁なども戒本と呼ばれている。
cf. 十波羅提木叉