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出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

(沈室の三論宗)
(沈空)
 
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 さとりを求めようとする心も衆生を教化しようとする心もなく、[[くう|空]]になずむこと。
 
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 大乗の菩薩二阿僧祇劫の終に、第七地に於て専ら無相観を修し、上に菩薩の求むべきなく、下に衆生の度すぺきなし。是に於て鈍根怯弱の菩薩は此空相に著して自他の大行を廃するを七地沈空の難と云ふ。
  
 
: [[じょうぐぼだい|上求菩提]]の志も無く[[げけしゅじょう|下化衆生]]の心も無く仏道を捨てて[[にゅうじゃく|入寂]]せんとするなり。
 
: [[じょうぐぼだい|上求菩提]]の志も無く[[げけしゅじょう|下化衆生]]の心も無く仏道を捨てて[[にゅうじゃく|入寂]]せんとするなり。
  
==沈室の三論宗==
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==沈空の三論宗==
 空(すべての存在は実体がないという見解)の立場に執し、沈んでいる[[さんろんしゅう|三論宗]]の意。〔『報恩紗』33, 1215〕
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 空(すべての存在は実体がないという見解)の立場に執し、沈んでいる[[さんろんしゅう|三論宗]]の意。〔『報恩抄』33, 1215〕

2021年11月24日 (水) 10:11時点における最新版

沈空

 さとりを求めようとする心も衆生を教化しようとする心もなく、になずむこと。

 大乗の菩薩二阿僧祇劫の終に、第七地に於て専ら無相観を修し、上に菩薩の求むべきなく、下に衆生の度すぺきなし。是に於て鈍根怯弱の菩薩は此空相に著して自他の大行を廃するを七地沈空の難と云ふ。

 上求菩提の志も無く下化衆生の心も無く仏道を捨てて入寂せんとするなり。

沈空の三論宗

 空(すべての存在は実体がないという見解)の立場に執し、沈んでいる三論宗の意。〔『報恩抄』33, 1215〕