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此師唯依<sub>レ</sub>経為<sub>2</sub>正量<sub>1</sub>。不<sub>レ</sub>依<sub>2</sub>律及対法<sub>1</sub>。凡所<sub>2</sub>援拠<sub>1</sub>。以<sub>レ</sub>経為<sub>レ</sub>証。即経部師<sup>ナリ</sup>。〔異部宗輪論述記〕 | 此師唯依<sub>レ</sub>経為<sub>2</sub>正量<sub>1</sub>。不<sub>レ</sub>依<sub>2</sub>律及対法<sub>1</sub>。凡所<sub>2</sub>援拠<sub>1</sub>。以<sub>レ</sub>経為<sub>レ</sub>証。即経部師<sup>ナリ</sup>。〔異部宗輪論述記〕 | ||
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+ | 経を以て量と為せば経部と名づく。〔唐の普光『倶舎論記』2、T41. 35c〕〔窺基『成唯識論述記』4本、T43.358b〕 | ||
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+ | サーウトラーンティカとは何者か。スートラ(経典)を正しい知識手段の基準とし、シャーストラ(論書)を正しい知識手段の基準としない人々がサーウトラーンティヵである(kaḥ sautrāntikārthaḥ. ye sūtraprāprāmāṇikā na śāstraprāmāḥikāḥ. te sautrāntikāḥ.)〔ヤショーミトラ『倶舎論註』''Sphuțārthā Abhidharmakośavyākhyā''〕 |
2023年1月28日 (土) 15:55時点における版
経量部
Sautrāntika सौत्रान्तिक (skt.)
部派仏教の一派。経典を量(判断根拠)とする学派、という意味の名前である。部派の中でももっとも有力な説一切有部から仏滅後400年に分かれ、説一切有部が『発智論』などを中心とする論書を重視するのに対して、経典を重視する立場をとった。
紀元2世紀以降、クマーララータ(Kumāralāta 童受(どうじゅ))を祖とする説があるが、不明である。
説一切有部の説の幾つかを修正し、なかでも三世実有説に対して、現在有体・過未無体、つまり法は現在世のみ実在するという説などを主張した。4-5世紀の世親は、説一切有部によって『倶舎論』の偈を著し、のち経量部に移ってその注釈文にそれを反映させて、さらに大乗に転向し、唯識説を完成させたので、経量部は有部の批判者として、唯識説との近縁について、注目されている。
此師唯依レ経為2正量1。不レ依2律及対法1。凡所2援拠1。以レ経為レ証。即経部師ナリ。〔異部宗輪論述記〕
経を以て量と為せば経部と名づく。〔唐の普光『倶舎論記』2、T41. 35c〕〔窺基『成唯識論述記』4本、T43.358b〕
サーウトラーンティカとは何者か。スートラ(経典)を正しい知識手段の基準とし、シャーストラ(論書)を正しい知識手段の基準としない人々がサーウトラーンティヵである(kaḥ sautrāntikārthaḥ. ye sūtraprāprāmāṇikā na śāstraprāmāḥikāḥ. te sautrāntikāḥ.)〔ヤショーミトラ『倶舎論註』Sphuțārthā Abhidharmakośavyākhyā〕