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− | [[しゅじょう|衆生]]が自ら作った[[ごう|業]] | + | [[しゅじょう|衆生]]が自ら作った[[ごう|業]]によって生死を繰り返す6つの世界。[[ろくしゅ|六趣]]ともいう。<br> |
− | + | 地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人・天の六つ。地獄・畜生・餓鬼…の順序にする伝承や,阿修羅を地獄におさめる「五道」の考え方もある。とくに、地獄・餓鬼・畜生を[[さんまくどう|三悪道]](三悪趣)という。 | |
− | + | gatiは、動詞√gam(行く)に由来し、「行くこと」「道」が原意で、「道」「趣」と漢訳される。<br> | |
− | '''六道'''とする場合は「境涯」「生存状態」の意味となる。[[ししょう|四生]]とあわせて「六道四生」ということもある。六道に卵生・胎生・湿生・化生の四つの生れかたの分類をあわせたもので、これで[[りんね|輪廻]]するすべての存在を包括する。'''六道'''を輪廻することを「六道輪廻」ともいう。 | + | '''六道'''とする場合は「境涯」「生存状態」の意味となる。[[ししょう|四生]]とあわせて「六道四生」ということもある。六道に卵生・胎生・湿生・化生の四つの生れかたの分類をあわせたもので、これで[[りんね|輪廻]]するすべての存在を包括する。'''六道'''を輪廻することを「六道輪廻」ともいう。 |
2018年7月31日 (火) 12:59時点における最新版
六道
ṣaḍ-gati षड्गति (S)
衆生が自ら作った業によって生死を繰り返す6つの世界。六趣ともいう。
地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人・天の六つ。地獄・畜生・餓鬼…の順序にする伝承や,阿修羅を地獄におさめる「五道」の考え方もある。とくに、地獄・餓鬼・畜生を三悪道(三悪趣)という。
gatiは、動詞√gam(行く)に由来し、「行くこと」「道」が原意で、「道」「趣」と漢訳される。
六道とする場合は「境涯」「生存状態」の意味となる。四生とあわせて「六道四生」ということもある。六道に卵生・胎生・湿生・化生の四つの生れかたの分類をあわせたもので、これで輪廻するすべての存在を包括する。六道を輪廻することを「六道輪廻」ともいう。