ぶつでん
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
佛伝
釈尊の生涯の伝記のこと。
入滅直後にはまとまった仏伝は制作されていない。弟子たちの記憶が口伝されて残っていて、いつか一定の型を整えて伝えられるようになった、と考えるのが良い。
古いものでは、南方系で伝わった経典、スッタニパータに一部が伝えられ、成道から初期の教団の成立までは、ヴィナヤ(律蔵)のマハーヴァッガに伝えられている。
釈尊の伝記としてまとまったものは、ブッダチャリタ(仏所行讃)、ラリタヴィスタラ(方広大荘厳経・普曜経)、マハーヴァスツ(大事)がある。この内、マハーヴァストゥが最古の仏伝である。
仏伝に基づいて描かれた浮彫や絵画を「仏伝図」といい、紀元前2世紀頃に造られたバールフトやサーンチーのストゥーパの欄楯に釈尊の伝記を描いた仏伝図が彫られているから、その頃にはまとまった形に仏伝が成立していた。
なお、釈尊の行状については、以下の経典などに記載がある。
- 修行本起經 竺大力&康孟詳譯 〔T3. 0461a〕
- 佛説太子瑞應本起經 支謙譯 〔T3. 0472c〕
上記2本は、錠光仏の物語から3人の迦葉が釈尊に帰依するところまでの伝記。
- 過去現在因果經 求那跋陀羅譯 〔T3. 0620c〕
普光如来の物語をはじめとして舎利弗、目連が帰仏するまでの伝記。
- 中本起經 曇果&康孟詳譯 〔T4. 0147c〕 成道から晩年までの後半生について説く。
- 佛説衆許摩訶帝經 法賢譯 〔T3. 0932a〕
- 佛本行集經 闍那崛多譯 〔T3. 0655a〕
これらは仏弟子の因縁などを述べ、仏伝としては成道後の母国の教化までの伝記。
- 佛説十二遊經 迦留陀伽譯 〔T4. 0146a〕 成道後12年間の伝記。
- 方廣大莊嚴經 地婆訶羅譯 〔T3. 0539a〕 大乗の仏伝としての特徴をもっている。
- 佛説普曜経 竺法護譯 〔T3. 0483a〕 上と同じ経典別訳(Lalitavistara)
- 佛所行讃 馬鳴菩薩造 曇無讖譯 〔T4. 0001a〕(Buddha_carita)
- マハーヴァストゥ(Mahāvastu,大品)
- 遊行経 『長阿含経』佛陀耶舍&竺佛念譯 〔T1. 0011a〕
- 佛般泥洹經 白法祖譯 〔T1. 0160b〕
- 大般涅槃経 法顯訳 〔T1. 0191b〕
以上3件は、釈尊入滅前後の事情を述べたもの。
- ウダーナ(Udāna,自説経) パーリ仏典経蔵小部の第3経
佛殿
仏をまつる建物のこと。
この「ぶつでん」は、書きかけです。 この記事を加筆・訂正などして下さる執筆協力者を求めています。提案やご意見はこのページのノートに書き込んで下さい。 |