無いものを有ると認識するまちがった認識。3つの認識のありよう(現量・比量・非量)の一つで、正しくない現量・比量をいう。たとえば縄を見て蛇と思う錯覚や、身体を見て自己と思う意識などをいう。 種類として、非執心非量と執心非量との2種がある。
執着する心がないもの、たとえば青色をまちがって緑色とみたり、ある友人を別の友人と見まちがったりする錯覚をいい、八識のなかの意識が起こす。
執着する心があるもので、たとえば、八識のなかの末那識が阿頼耶識を対象としてそれを自己(我)とまちがって認識し執着する認識のありようをいう。