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くでんしょう

出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』

口伝鈔

3巻 覚如

 善鸞の子如信(本願寺2世)が祖父親鸞から折々聞いたものの中から、他力真宗の肝要として21ヶ条に選びまとめたもの。
 1331年(元弘1)、覚如が親鸞の報恩講中に談じたものを弟子の乗専が筆記し、翌年清書した。これには、法然から親鸞、如信へと3代にわたって伝持された法統の正当性とその継承が強調されている。

 本書の題の「口伝」とは、口づてに伝えるという意味で、口授伝持・面授口決などというのと同じ。冒頭に

本願寺の鸞聖人、如信上人に対しましまして、をりをりの御物語の条々

とあり、また第三代覚如自筆本の識語には

先師上人(釈如信)面授口決の専心・専修・別発の願を談話するのついでに、伝持したてまつるところの祖師聖人の御己証、相承したてまつるところの他力真宗の肝要、予が口筆をもつてこれを記さしむ

と記されている。

TYU:口伝鈔