華厳宗で説く、円教の仏土の三類の一つ。
三千世界の外にある十重世界という意味で、これは、欲・色・無色の輪廻の世界の外にあり、煩悩や業の繋縛を離れた世界である。その性質・相状・徳用などを10種の名で示す。
これを十種世界海という。 これは空間的に三界の外にあるという意味ではない。また、地域を分けて十重としたのでもない。精神的な世界であり、三生でいえば、第二の解行位の菩薩の所見の世界である。