じょうどもんるいじゅしょう

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淨土文類聚鈔

親鸞著、大正蔵,83巻,644a

 本書は、浄土三部経龍樹天親曇鸞善導の四師の論釈を引いて、『教行信証』のように、仏典だけでなく他の典籍まで引用して、浄土の教相を明らかにしようとしているのではないところから、『略文類』『略典』ともいわれる。

内容

 教・行・証の三法を中心にその基本的な意味を明らかにし、また往相還相について要点を説く。さらに三心一心を論じて、『大経』『観経』『小経』の三経が一致して往生浄土の真因は本願力回向の信心であることを述べて、簡潔に『教行信証』の肝要が記されている。
 製作年代は明らかでなく、とくに『教行信証』との前後関係について、広前略後、略前広後の両説がある。
 大行を釈するなかに、大行・浄信を併記して行から信を開き、また『大経』の第十七願・第十八願成就文を一連に引き、あるいは行一念の釈に続いて、成就文の信一念を解釈しているのは、行信不離を明らかにするものである。いわゆる行信論の核心が、ここに示されている。

 本書は『教行信証』の構成や内容の重点を知り、その理解を助けるものとして極めて大きな意義を持つ。