どきょう
出典: フリー仏教百科事典『ウィキダルマ(WikiDharma)』
読経
「どくきょう」とも読む。経典を読唱すること。多くの僧侶が声をそろえて読経するのは「諷経」とも言う。
「読誦」ともいうが、「読経」は経文を見ながら読唱すること、「誦経」は経文を暗誦することである。
経典の読誦は、本来、経義を理解し実践するため、また経を記憶し流布するためのものであったが、大乗仏教になると、しばしば「読誦」そのものに宗教的意義を認めるようになった。
智顗の『法華玄義』(巻5上)には、大乗経典の読誦を観行五品(ごほん)の修行の一つに数え、また善導の『観経疏』(巻4)では、浄土三部経の読誦を、念仏などとともに浄土に往生するための正行の一つに数えている。
なお中国・日本では、死者供養・祈雨(きう)(雨乞(あまごい)、請雨(しょうう))・鎮護国家(ちんごこっか)などを目的とする経の読誦も行われた。